• 「ハイアルチ」という名前の由来は何ですか?
  • 「High Altitude/ハイアルチテュード (高地状態)」を略して、「High Alti/ハイアルチ」という名前をつけました。
  • 海外では、どこの国で広まっていますか?
  • オーストラリアを中心に、欧米諸国でハイアルチは広まりつつあります。
  • ハイアルチと低酸素トレーニングの違い
  • 低酸素トレーニングは、基本的にマスクを使って行います。
    他方で、ハイアルチは、マスクを使用せず、空間をまるごと「高地状態」にする点で異なります。このように、環境型の高地トレーニングをベースに、30分で2時間分の運動効果を見込むことができるのが、ハイアルチのオリジナルプログラムです。
  • 安全に運営している高地トレーニング施設の見分け方は?
  • おかげさまで、ハイアルチの認知度が高まるにつれて、環境型の高地トレーニング施設が増えてきております。しかし、運営体制に問題がある施設も少なくありません。必ず、以下を遵守している施設で、安全に、楽しく、高地トレーニングを行ってください。
    1. 酸素・二酸化炭素濃度計を設置し、室内の空気濃度を計測
    2. 血中酸素濃度・心拍数を、運動中に、定期的に計測
  • どうやって高地状態(低酸素状態)を作り出しているのか?
  • 特殊な機器を使い、通常の空気を窒素と酸素を分離し、より窒素を増やした状態の空気を発生させて、高地状態を作り出しています。
  • どのくらいの頻度で通ったらいいか?
  • 推奨は、週2回です。トレーニングから2 日後をピークに赤血球数が増加し、疲れにくい体へと変化します。また、トレーニングから4日間程度は、糖や脂肪を消費するミトコンドリアが活性化し続けることもわかってきました。そのため、週2回の頻度をお勧めしております。

    最近の研究では、週1回/低強度でも効果が出ることが実験で分かってきました。まずは、 週1からハイアルチをはじめてみませんか?

  • どのくらいで効果が出るか?
  • 最近の研究では、6週間〜から明確な数値を伴った効果が出てきます。
  • 心疾患をお持ちの方/高血圧の方は、なぜハイアルチができないか?
  • 高地状態(低酸素状態)における負荷は、肺動脈の攣縮を引き起こす可能性があります。心不全、肺高血圧の既往がある場合は絶対的な禁忌になると思います。
  • SpO2とは?
  • 血中の酸素濃度のことです。ハイアルチでは、運動負荷を図る指標の一つとしています。
  • SpO2はどうやって計測しているのか?
  • パルスオキシメーターという装置を使って測定しています。発光部は赤色光と赤外光を発し、これらの光が指先等を透過したものをセンサーで測定します。血液中のヘモグロビンは酸素との結合の有無により赤色光と赤外光の吸光度が異なるので、センサーで透過光や反射光を測定して分析することによりSpO2を測定することができます。
  • プログラム中に、SpO2を計測するのはなぜか?
  • 体質、その日の体調によって、SpO2は変動します。安全に、その人に合わせた運動負荷をかけるために、プログラム中は、絶えずSpO2をモニタリングしております。
  • ミトコンドリアとは?
  • 真核生物の細胞小器官です。二重の生体膜からなり、独自のDNAを持ち、分裂、増殖します。酸素呼吸(好気呼吸)の場として知られており、細胞のアポトーシスにおいても重要な役割を担っている。
  • ミトコンドリアが活性化すると、脂肪燃焼につながるのはなぜか。
  • ミトコンドリアは、体内の細胞です。高地状態下では、酸素濃度が薄いため、ミトコンドリアが「生命の危機」だと勘違いし、活動を活発化させます。その結果、ミトコンドリアの餌となる、脂肪を消費する=脂肪燃焼のためです。
  • ハイアルチをすると、スタミナがつくのはなぜか?
  • 高地状態(低酸素状態)にいると、末梢の有酸素性代謝能力を高め、酸素をより効率よく吸収することができるようになります。また、赤血球をつくる働きをもつエリスロポエチンが増加するために、赤血球の数が増えやすくなります。赤血球の数が増えると、平地では、楽に活動することができます。
  • エリスロポエチンとは?
  • 赤血球の産生を促進する造血因子の一つ。165個のアミノ酸から構成されている。血液中のエリスロポエチン濃度は、貧血、赤血球増加症などの鑑別診断に用いられる。腎性貧血の治療に主に使用されてるが、ドーピングにも使用され問題となっている。ただし、自然発生的なエリスロポエチンは、ドーピングとは区別されている。
  • もっと詳しく高地トレーニングを知りたい。
  • ◆書籍:高所トレーニングの科学 (運動生理学シリーズ (6))↓amazonでの購入はこちらから
    http://amzn.asia/7krLppl
    ◆論文
    低圧低酸素環境と常圧低酸素環境における運動中の生理応答の違い(国立スポーツ科学センター、東京大学)
    ・健康増進をねらいとした低酸素環境での運動の効果に関する研究(立命館大学)
    常圧低酸素環境での低負荷運動におけるエネルギー代謝への影響(高地リハビリテーション学院、信州大学、郡山健康科学専門学校)